【金管楽器】ピストンの動きをよくしたい!オイルの粘度の違いで音まで変わる!?おすすめバルブオイルの選び方まとめました!!!

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2019年06月27日

*ピストンの動きを良くしたい! たくさんのメーカー・種類が出ているバルブオイル。どれが自分の楽器と相性が良いのか、何が違うのか、今回は意外と知られていないバルブオイルの違いをわかりやすく徹底比較しました。日頃のお手入れやmy楽器のより良い状態へのチューンアップにバルブオイルを見直してみましょう! * […]

ピストンの動きを良くしたい!

たくさんのメーカー・種類が出ているバルブオイル。どれが自分の楽器と相性が良いのか、何が違うのか、今回は意外と知られていないバルブオイルの違いをわかりやすく徹底比較しました。日頃のお手入れやmy楽器のより良い状態へのチューンアップにバルブオイルを見直してみましょう!

バルブオイルについて

なぜオイルを選ぶのか??

トランペット、ユーフォニアム、チューバ等のピストンを用いて演奏する楽器には欠かせないお手入れアイテムのひとつ、バルブオイル。ピストンバルブをシリンダー管と呼ばれる管を上下に動かして演奏をします。ピストンバルブとシリンダー管は非常に精度が求められる精密な部分で、メーカーや使用頻度で状態は様々。そのピストンバルブとシリンダー管隙間に潤滑油を塗ります。そこに使われているのがバルブオイルとなります。金属同士が直接擦ることによる消耗を防いだり、錆防止、潤滑が主な役割となります。オイルを塗ることで密着度や潤滑が変わり吹奏感や音色にも変化が出るともいわれています。

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バルブオイルの特徴

なぜ色々なメーカーや種類が出ているのか??

バルブオイルはそれぞれ様々な粘度の設定があります。粘度が低いとサラサラとしたオイルになり、逆に高いとトロトロという感じのオイルになります。ポイントは2つ↓↓↓

粘度が低いオイル

トランペットなどのピストンバルブと管の隙間が狭い楽器におすすめ

粘度が高いオイル

ユーフォニアムやチューバ等の大型楽器におすすめ

粘度が低いオイルは抵抗感が少なく素早い動きを得意としますが、流れでてしまうスピードが速いのでこまめに差しなおす必要があります。逆に粘度が高いオイルは1回さすと長持ちはしますが、隙間の狭い楽器は動きが重くなってしまう可能性があります。好みや求める演奏性で選ぶだけではなく、楽器の状態にも合わせてオイルを選ぶのがおすすめです。特徴を比較して自分の楽器にあうオイルを探しましょう。


粘度の違い『ヴィンテージ』『クラシック』の落とし穴!

『ライト』のオイルでピストンの動きが軽くなる?

「ヴィンテージ」や「クラシック」という名前のついたオイルがありますが、実は「ヴィンテージ楽器用」=「古い楽器用」という意味ではありません。一般的に「ヴィンテージ」「クラシック」と「ライト」の違いはオイルの粘度の違いです。

「ライト」

水のようなシャバシャバ状で粘度が低いオイル

「ヴィンテージ」「クラシック」

ねっとり感のある粘度の高いオイル

実際のピストンで比較!

ピストンの動きを軽くしたい!と思って「ライト」を使うイメージがありますが、楽器の状態によっては「ライト」を使う事で逆にピストンが重くなってしまう場合があります。

オイル選びで見るべきピストンの重要ポイント

My楽器のピストンキャップを外してピストンを出してみると、縦状にこすれた様な跡がついています。

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ピストンとケーシング(ピストンを入れる筒の部分)の隙間は非常に小さく、どんなに丁寧に扱っても、楽器を使っていれば自然にこのようなこすれた跡はついていき、新品でも場合によっては出荷点検時にもすれ跡がついてしまいます。すり跡は極微細な隙間となって徐々に大きくなっていきます。(目で見ても分からないレベルです)

隙間が大きい楽器に粘度の軽い「ライト」のオイルを入れてもとどまることが出来ず、流れ出てしまうことがあります。つまりオイルが持つ潤滑の役割を果たしていないことがあるため「ライト」オイルでピストンが重くなる現象が起こります。このような楽器には逆に粘度の重い「ヴィンテージ」「クラシック」のオイルを使うと、ピストンとケーシングの間にオイルがしっかりと留まってくれるので、金属同士がこすれる摩擦が軽減します。

いつ頃粘度が重いオイルに切り替える??

「楽器を○年使ったら粘度が重めのオイルに」といった目安はありません。楽器を買って1年位でも、たくさん練習している学生さんの楽器のピストンは結構こすれてしまっています。ピストンコントロールの癖もあるかもしれません。

ピストンの動きが悪い、動かすとカサカサ鳴るという症状が出ていたら、ピストンを出してジーっと見つめてみてください。ピストンの状態とオイルの相性が良くなれば、それだけで動きが改善する事があります。

自分にあったこだわりのオイルを選んでみましょう

「ヴィンテージ」や「ライト」と表示がなくても、メーカーによるオイルの粘度の違いがあります。ぜひ、あなたの楽器をお持ち頂いて理想のピストン動作を実現するオイルがみつかります!



違うオイルに替える時の注意点

新しいオイルを使うときは以前使っていたオイルをしっかりと拭き取ってから使うのがおすすめです。繰り返しになりますがどのオイルも粘度に特性を持っています。オイルが混ざるとメーカーが考えるオイルの性能や効果がしっかりと発揮されなくなり、場合によってはピストンの故障にも繋がります。

オイルを拭き取るときはコレを使いましょう

メーカー 品番(型番) 販売価格(税込み)
YAMAHA オイルグリスクリーナー ¥1,026

金管楽器の油・グリス・チリ・ほこりなどを素早く溶かします。ピストンなどに直接差し、乾いた柔らかい布でよく拭き取ってください。

バルブオイル各メーカー/品番の特徴まとめ

YAMAHA

YAMAHAのオイルはスーパーライト~ヴィンテージまであり、粘度がそれぞれ異なります。新品の楽器から長年使っている楽器に合わせてオイルを選ぶことが可能です。

  • スーパーライト・・・粘度が低くさらさら
  • ヴィンテージ・・・粘度がとても高い
  • レギュラーオイル・・・一般的なオイル

メーカー 品番 定価(税込)
YAMAHA スーパーライト ¥680
YAMAHA ライト ¥680
YAMAHA レギュラー ¥680
YAMAHA ヴィンテージ ¥680

Bach

粘度はやや硬め。様々なピストン楽器に使うことができます。ヤマハのオイルよりも少し粘度があるためしっかりとした抵抗感を作ることが可能。トランペットらしさがでるオイルとして人気です。

メーカー 品番 定価(税込)
Bach バルブオイル ¥756

Holton

潤滑性と持続性に優れたオイル。管楽器史上、一世紀以上にわたるロングセラー商品ですがオイルらしい匂いがあります。

メーカー 品番 定価(税込)
Holton バルブオイル ¥702

ALCASS

粘度は低めで、さらさらなオイル。無臭のオイルで、ピストンだけでなくキイやスライドにも使うことができます。

メーカー 品番 定価(税込)
ALCASS FAST ¥756

LA Tromba

各楽器に合わせたオイル。やや使用期間のある楽器や学校備品にもなっているYAMAHAの各楽器との相性が良いです。一度差してから効果が長持ちします。

  • T1・・・低音楽器に合わせ粘度が最も高い
  • T2・・・トランペットなどに合わせ粘度がT1に比べ低くなっている

メーカー 品番 定価(税込)
LA Tromba T1 ¥1,080
LA Tromba T2 ¥1,188

ULTRA PURE

無色!無臭!無毒!安全!長持ち!ということから世界中で愛用されているオイルです。

  • Professional・・・普通程度の粘度でトランペットからチューバまで使用可能
  • Ultra Light・・・比較的粘度は低く新品の楽器向き

メーカー 品番 定価(税込)
ULTRA PURE プロバルブオイル ¥1,080
ULTRA PURE ウルトラライト ¥1,188

Hetman

Hetmanのオイルは錆から守るという構想のもと作られているオイル。Bachの楽器との相性が良いとされています。

  • Light Piston・・・粘度が低く新しい楽器向き
  • Piston・・・粘度が程よくあり、1年以上使ってた楽器向き

メーカー 品番 定価(税込)
Hetman ライトピストン ¥1,080
Hetman ピストン ¥1,080
Hetman クラシックピストン ¥1,080

Warburton

PDQオイルは粘度が軽くかつ、持続性に優れています。エリック宮城氏も愛用しているオイルで、スピーディーな動きを可能にしてくれるオイルとして人気。

メーカー 品番 定価(税込)
Wanburton PDQバルブオイル ¥1,296

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