皆さんこんにちは！今回はクラシックギターの弦についてご紹介していきます。

「ナイロン弦」、「ガット弦」、どちらもクラシックギターの弦の通称ですが、
もともとはヴァイオリンなどと同様に羊腸「ガット」で弦を作っていたのが始まりです。
戦後になり、より経済的で長持ちする「ナイロン」で弦が開発され、今ではこちらが一般的になりました。

しかし！ナイロンといっても色々な種類や違いによって音質や弾き心地が大きく異なります。今回はその種類や違い、選び方などをご紹介していきます。

クラシックギター弦選び方4つのポイント！

①弦の張り（テンション）で選ぶ

アコースティックギターの弦は「ゲージ」、つまり「太さ」を選ぶことで張り感に違いがでましたが、
クラシックギターの弦は「張りの強さ」そのものを選びます。
①ライト・テンション
②ノーマル・テンション
③ハードテンション
と、大きく分けるとこの3種類があります。

ライト・テンション(ロー・テンション)

張り感が弱めの弦。押さえやすく右手の弾弦も軽く弾けます。
音は柔らかめで落ち着いた響きになります。
逆に、弾き方が強すぎるとノイズが混じったり、押さえ方が雑だと音程が悪くなる場合があります。

ノーマル・テンション(ミディアム・テンション）

迷ったらノーマル・テンションというセオリーは間違いありません。
各メーカーもまずノーマルを使ってから、他のテンションを試すのが良いでしょう。

ハード・テンション(ハイ・テンション)

張り感が強めになると、音にも張りが出てきます。
しっかりした芯のあるタッチ感で、輝きのある音色が得られます。
デメリットは「それなりに力が要る」ことです。

②弦の材質で選ぶ

「ナイロン弦」と言っているものの、実は微妙に違うものもあります。
ナイロン弦が標準的な素材ですが、材質の特性上、太くなると音色がぼやける傾向にあります。
特に3弦は顕著で、これを回避する為に開発されたのがカーボン弦です。
「フロロカーボン」製の弦は細身で音色もクリアーですが、テンションが少し高めです。
また、非常に稀ですが、今でもガット弦を作っているメーカーや、
「ナイルガット」なるガットを模倣した素材を使用している弦もあるようです。

③精度で選ぶ

実はナイロン弦は断面が真円になるように作るのが非常に困難だと言われています。
事実、製品によっては高音弦の音程がイマイチなものがあります。
それでも、それでも音色やコストなど、他の要素が良いからと目をつぶることも…。
ですが、弾いていて気になるようでは使い続けるのは難しいですね。
個人的にはピッチは非常に重要ですので、精度の良い物を選びたいものです。

④メーカーで選ぶ

先述の「素材」や「精度」はそれぞれのブランドの特長でもあったりするので、
「この銘柄の弦はこう」「あのメーカーのはこんなイメージ」というカテゴライズしてしまうのも、
あながちハズレではないと思います。ここではオススメのブランドを少しご紹介致します。

SAVAREZ

クラシックギターの弦の中では上位に入る有名メーカー。サバレスはフランスのメーカーで、斬新なアイディアから優れた弦を開発しています。
そのサバレスの名を一気に広めたのが、オリジナルピンクラベルの高音弦「アリアンス」。フロロカーボンを使用し、その正確なピッチがギター界を席巻し、今でも多くのギタリストに愛用されています。その他にも、精度が非常に優れた透明感にあふれる高音弦「ニュークリスタル」、
力強く輝きのある低音弦の「コラム」、しなやかで歌心を思わせる低音弦「カンティーガ」など、
ユニークかつ実用的な弦が多く、組み合わせも豊富にあります。

型名	販売価格（税込）	コメント
510CR	￥2,214	ニュークリスタルとカンティーガのセット。 オススメの弦です！迷ったら是非お試しください！
500AR	￥2,656	歯切れの良いカーボン弦「アリアンス」とレスポンの良い低音弦「コラム」の組み合わせ。 ノーマル・テンションですが、張り感は若干強めです。
520R	￥2,332	ピンクラベルのセット。 ハイテンション弦でピッチの良さが特徴。
510ARP	￥3,056	高音弦にアリアンス、低音弦にカンティーガ・プレミアムの組み合わせ。 広がりのある倍音を実現し、高音域の倍音、低音のさらなるサステインが特徴です。

AUGUSTINE

かのアンドレス・セゴビアとの共同開発により、それまで主流だったガット弦に代わる素材として、
世界で最初に実用的なクラシックギター用のナイロン弦を開発したメーカー。
その音色は人工素材とは思えないほどロマンティックで、甘いトーンを放ちました。
現在でもファンは多く、「セゴビア・トーン」を求めて使用される方の多い弦です。

型名	販売価格（税込）	コメント
Black	￥1,210	ライト・テンション。 オーガスチンはテンションがそんなに大きい差がないように思います。
Red	￥1,360	ノーマル・テンション。 現代ギター誌の計測ではブルーとの差は僅かのようです。
Blue	￥1,512	ハード・テンション。音色は何とも言えない甘いトーン。
リーガル/Red	￥1,512	高精度の高音弦「リーガル」とレッドの低音弦がミックスされたセット。 オーガスチン・ファンで音程が気になる方にオススメです！
リーガル/blue	￥1,663	高精度の高音弦「リーガル」とブルーの低音弦がミックスされたセット。 オーガスチン・ファンで音程が気になる方にオススメです！

D'Addario

世界的に有名な老舗弦メーカーのダダリオ。クラシックギターに留まらずさまざまな弦楽器の弦を製造しております。
クラシックギター弦は「プロアルテ」のブランド名で親しまれております。ダダリオの高音弦は、
非常に精密なコンピューターで測定されており、非常に精度の高いナイロン弦が特徴です。
音色は柔らかめでウッディなトーン。特別際立った長所はないものの、非常に使いやすい弦です。
世界的にも標準とされていることが多く、まずは一度試されるのが良いでしょう。

型名	販売価格（税込）	コメント
EJ45	￥1,598	世界中でもっとも標準的に捉えられているクラシックギター弦。
EJ46	￥1,598	「音にもっと張りが欲しい」という方に。

持ちが2～3倍！ロングライフ弦

クラシックギターの高音弦はナイロンが伸びきっていまうまでが寿命ともいえますが、低音弦は意外と持ちません。早いと2週間ぐらいでヘタってしまいます。そこでこのロングライフ弦の登場です！

弦交換の時期は、通常2週間～1カ月なのに対し、ロングライフ弦はその2倍～3倍の2カ月～長くて半年以上も弦の状態が保たれます。

ぜひ一度お試ししてみてはいかがでしょうか？

型名	販売価格（税抜）	コメント
EXP45	￥1,857	上記EJ45の低音弦をコーティングしたロングライフ弦。 タッチ感はほとんど変わりません。
EXP46	￥1,857	上記EJ46の低音弦をコーティングしたロングライフ弦。 タッチ感はほとんど変わりません。

HANNABACH

ドイツの高級弦メーカー「ハナバッハ」は、テンションのバリエーションが非常に豊富で、
素材や製法などにもこだわりぬいた弦を多く製作しています。
音色的には、ダダリオを少し明るくしたイメージです。
ドイツなので「重厚感がありそう」と思われがちですが、意外と軽めで鳴らしやすい弦です。
「エクスクルーシブ」という少し高級なシリーズもご用意されており、持ちが良くバランスのとれた鳴りが特徴です。

型名	販売価格（税込）	コメント
815MT	￥2,192	ノーマル・テンション。ついダダリオの弦と比べてしまいますが、 コチラの方が上品な雰囲気があります。
815HT	￥2,192	ハード・テンション。ついダダリオの弦と比べてしまいますが、 コチラの方が上品な雰囲気があります。

いかがでしたか？

「クラシックギターの弦」といってもこんなにも沢山の種類と選び方があります。

これからぜひ沢山の色んな種類の弦を試してご自分のギターと相性の良い弦をを探してみてくださいね！

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