最終審査会ノミネート

コワレモノ。 / 琥珀色のリフレイン(八王子店エントリー)

審査員アドバイスコメント

片山ワールドともいえる音楽スタイルが随所にほとばしっています。片山さんの声質に見合ったアレンジや音作りもしっかりしていて、これだけ繊細に構築された音世界を創り上げるというのは、バンドだとかえって難しく、一人だからこそ作り込めるのだと思いました。サビでベースが刻んでドラムもビート感を強めて、という一般的な推測と反するアプローチは硬派なポリシーも感じ、かなり個性的で良いです。

歌詞に関しては、熱量高めな歌い上げと「琥珀、残響、嘆き、雫、、」などのワードがあまりにもマッチしていて、いわゆるV系の定番に乗っているという前提が、聴き手によっては準備できてしまう可能性を感じます。よく聴き込めば、ひとくくりにされないだけの個性は確認できるのですが、パッケージングとしての大きな印象としては、マーケティングとしてすでにあるフィールドでは無い音楽にシフトするのもアリだと思うのです。

フォークや等身大のロックならば、声質そのものやその人なりというものが表面に出て個性を打ち出すので、ある意味方向性の悩みは少ないと言えます。片山さんの音楽スタイルは、日常生活でのリラックスした情景とは異なる、非日常的な部分を音楽に打ち出しているので、音楽スタイルそのものが表面に出て、個人としての生の個性が隠れやすい(言い換えれば隠せる)という傾向にあります。

現在の音楽スタイルを突き通すのも勿論アリですし、既存にないスタイルを探していくというチャレンジもアリです。いずれにせよ、思い描いた音楽というものを自在に具現化できる稀有な実力をお持ちなので、コンセプトというところがより問われてくると思います。結果を出すために努力を続けるか、結果にこだわらず自身の音楽を徹底的に追求していくか、個人的にはどちらに向かうにせよ、応援させていただきます。これからも素晴らしい音楽作品を創作していってください。(宮脇)

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